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2014年 日本中医学研究会講演

2014年4月13日 日本中医学研究会 会長 木本裕由紀先生にご招待いただき、大阪千里ライフサイエンスビルで西洋医師の皆さまに講演させていただきました。

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初めての大阪講演。
どんな方が参加しているのだろう。
そんな不安を 抱えながら控室を出ると、そこには優しい笑顔の女性スタッフの皆さま。
その笑顔をみた瞬間、それまで緊張していたことが嘘かと思うくらいに緊張が解け、やる気に満ち溢れました。
どうやら女性の笑顔には、合谷と足三里のような効果があるようです。さて、
「ほな行こか」
その言葉で幕が開いた大阪講演。
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はじめの一言で場の空気がどっと和み、会場の緊張感はどこかへ。
時間・空間・人間という三才の意味を考えても、一言で自分のものにしている
ところは、さすがです。
今回の講演は「鍼の初心者でも次の日から使える」ということを目的に
講義は組み立てられていました。「大切なことは基本」。参加者のほとんどはドクター。
けれど、真理はひとつだけ。
それは、基本が大切ということ。IMG_1339

そんなことを気づかされたことがあります。
「私が若い時、立派な方に会いました」
「その方は小倉先生。剣道で唯一十段の先生でした」
「そんな小倉先生に、剣道というと何が重要ですか?」
「その答えは、基本」針の基本は何か
その答えは、穴、技、気です。
この日に学んだ「臍上の病気は合谷、臍下の病気は足三里」は、私も学生時代に教えていただいた話。
その話を繰り返し繰り返し学び、はじめは経穴という表面的な意味で捉えていました。
悪い言い方をすれば、2/361の経穴。
しかし、実際に2/361という考えだけで治療が成り立つのかと考えると、それでは単なる経穴でしかないのです。
ちなみにこの2穴で50の病に効果があります。
合谷は17種類、足三里は33種類です。
これを「全身療法」という考えで分かりやすく説明していますが、この経穴に対して具体的にどのように刺すのか。
そこに意図がなければ、針は単なる物質でしかありませ ん。
つまり、病気を治療する時、診断する時、何をまず考えるべきなのかによってその効果は大きな差が生まれます。
2穴による効果はたった50なのか、それとも50もなのか。1本の経絡
陽明経と太陰経、太陽経と少陰経、少陽経と厥陰経。
これらの組み合わせと経穴の本当の意味を知ることで何が変わるか。
そこに目的が生まれるのです。
このことを教えてくれたのは、祖父 王清溪老師でした。例えば陽明経・太陰経。
陽明経と太陰経は、前頭部の痛み、目、鼻、口、喉、胸、お腹など
前の病気に効果があります。そしてこれらの代表穴は公孫。

例として、手太陰肺経の列缺。この経穴の本当の意味と働きを知ることで片頭痛が治る理由が分ります。
また、穴性 宣肺去風・疎経通絡だけではなく、多種多様な疾患に対して効果が得られる秘訣もあるのです。

それには角度・深さ・刺激量が関わってきます。

さらに 董師針術の特徴、多針、骨針、動針を加えることで、その効果は7倍にも増します。

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公孫ひとつを取っても、取穴方法、刺針法、さらには主訴に対しての動針によって可能性が広がるのです。
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さらに、重子と重仙(手二重)。
呼吸器系、肺結核、肩こり、首の痛み、腰痛、婦人科系の病に対して効果があります。
そのポイントは、必ず2本刺すということ。そして骨に当てるということ。
このポイントが後の効果を左右します。
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意針切皮

これまでのことにさらに刺針術を加える。
それが意針切皮。
虚実の体質による刺針の使い分けをおこなうことで、刺針効果が変わるのです。
針の基本である穴、技、気は、このように意識をもつだけで大きく変化します。

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午後の講義は、目・肩・腰の配穴について。
その一部を補足として記載させていただきます。【 目 】
絡刺実証:太陽    絡刺虚証:腎兪
経刺:合谷・太衝・手上焦・三陰交下1寸
火針:眼穴・肩中【 肩 】
絡刺実証:大椎    絡刺虚証:二沢・条口・豊隆
経刺:手二重・腎関・手二骨・絶骨
火針:肩髃・手二里・支溝【 腰 】
絡刺実証:患部    絡刺虚証:二委
経刺: 合谷・太衝・絶骨・手下焦
火針:風市・側三里・丘墟

1日の講演を終えて

講演は先生の優しさが詰まっていました。
ふと思うと、詰めこみ過ぎていたのか。
一瞬そう頭をよぎりました。
けれど、講演内容のボイスレコーダーを繰り返して聞いていると、そうは思えないのです。
それは、皆さんに明日から患者さんのために使って欲しいから。

「針はすごい!!」
それを大阪の講演で知って欲しいのではなく、
そんなことよりも、針は多くの可能性を持っているし、私はそれを6歳から今日まで自分で体験してきたこと。
だから、皆さんが針治療を体験して、その可能性を知って欲しい。

講演内容は、疑問がどんどん生まれたことだと思います。
私は、醫仙のそばに10年近くいるのですが、初めての講義 の時、そのすごさはすぐには分りませんでした。
なぜなら、圧倒されて驚いたからです。
「すごい・・・。」けど、何でだろう。
法則性がないことで理解するまでに時間がかかり、謎めく不思議さ。

帰ってからボイスレコーダーの内容、写真、映像を繰り返し繰り返し何度も何度も見直して、なぜだろう?どうして?

それを繰り返していると見えてくるのです。

自分が求めていた話や内容は、あの時に五感で得たたことよりも多くの意味が含まれています。
その価値は、やってみて初めて分かるもの。そして、その再現性に驚くはずです。
だからこそ、続けて学んでください。本で学べることは限られているけれど、映像、音、匂い、空気を共に感じることで可能性は大きく変 わります。
ぜひ、東京へお越しください。

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木本先生ならびに関係者の皆さま。
この度は、日本中医学研究会講演にお招きいただきありがとうございました。
木本先生の探究心、好奇心。
13時からのお話をうかがっていて、NYSAや高麗手針のお話は本当に面白く、
前のめりで聞いていました。
木本先生が見ているもの、それは闇でなく光。羽生善治さんの本を読んでいて、「過去に引きずられて判断を誤る」という一文が印象的なのですが、過去の経験や状況がミスを誘うこともあるというのです。
漢方医でいらしたお父様がお亡くなりになってからの漢方への取り組み。
そして中医学への転身。
それまで積み上げてきたものは簡単でも、捨て去ることはとても難しいと書か れているのですが、過去に引きずられることなく、前へ進む木本先生は本当に立派な方です。
そして、その光という可能性に多く人を導いています。
将棋界には、
「反省はするが、後悔はしない」という言葉があるそうです。
反省は必要でも、それが済めば後悔する必要はなく、その経験や体験が自分自身の実力を上げていくうえで必要不可欠なプロセスになる。
消化し昇華させることが大切だと。
そして、「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」とあるのですが、木本先生の多くの経験は、後に走る私たちの大きな力でもあります。
去年の9月からご一緒させていただくようになり、その臨床での話を伺って真似てみると面白いように変化が生じるのです。道をひら いてくださった木本先生に心から感謝申し上げます。

 

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